今回は以下のような方に向けておおくりします。
・インドの紅茶の旬や種類について知りたい人
・紅茶の生産地としてのインドについて知りたい人
・話しのネタが欲しい人
オニギリス!
紅茶党ギタリストで心理カウンセラーのオニギリです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「インド紅茶の種類と歴史について少し詳しく突っ込んでみよう。」という話です。
今回はインドの紅茶産地とそのそれぞれの産地の紅茶の味等やクオリティーシーズン(旬)について一気に概観してみたいと思います。
やっぱり、色んな紅茶を飲み比べて楽しむにしても、基準となる指標が必要ですからねえ。
それに事前に癖が強いとか弱いとかそういった事を知っておくと、自分にあった紅茶に巡り合える確率がぐっと高まりますものね。
今後の紅茶ライフを快適に過ごすための指標になると思う次第。
なお、おいしい紅茶の入れ方については以下の記事参照。
この記事は日本紅茶協会編『紅茶の大事典』を参考にしています。
なお、世界の紅茶産地を概観したい人はリンクからどうぞ。
では、ゆるりとおおくりします。
クスミティーは創業150年を誇るフランスを代表する老舗ティーブランド。そのレシピは独創的でそのフレーバーはモダンで革新的。クスミティーは以下の様な方にお勧め。
- フレイバーティーの本場フランスの本格的なフライバーティーを味わってみたい人
- オーガニックにこだわった良質な紅茶が飲みたい人
- 健康志向の人
- ユニークで好奇心をそそるフレイバーに出会いたい人
- 多少高価でも美味しい紅茶を飲みたい人
- 紅茶缶をインテリアとして利用したい人
クスミティーの全てのプロダクトは最高級の原料を使用し、フランスのワークショップで丁寧に製造されています。その豊富なラインナップは一日の様々なシーンを優雅に彩ります。
また、茶葉の入っている缶は、可愛らしくも気品あふれておりインテリアや贈り物にも最適。ぜひ、フレイバーティーの本場フランスの本物の気品ある味に触れてみて下さい。
紅茶の生産地としてのインドの歴史ってどないなん?
インドの紅茶栽培は19世紀にはじまりました。
イギリスが国内の紅茶需要に対応するためにインドでの紅茶栽培を模索し始めたのがそのきっかけです。
イギリスは中国の銘茶産地の気候や風土に近い地域を選びました。
※(そこにはダージリンやニルギリが含まれていた)
インドでの最初の紅茶製造は、1838年にインド北東部アッサムにおけるアッサム種の茶樹の発見に端を発しています。
そしてその後、1850年にダージリン、1860年代にニルギリでの生産が開始されることとなったそうです。
そして現在では、インドは年間100万トン弱もの紅茶を生産する世界最大の紅茶生産国です。
ただ、最近は経済発展にともない国内の紅茶需要が伸び輸出量が20%ほどに縮小しているそうな。
まあ、あれですね、フィリピンがバナナを作っていても現地の人が食べれないみたいな現象が減ってきたってことですね。
まあ、いい事ですわな。
ちなみに、紅茶生産の約9割がCTC製法によるものだそうでティーバッグ用の原料茶として使われているとか。
ただ、伝統的なオーソドックス製法もきちんと受け継がれているようです。
インド紅茶の生産地とそれぞれの味等の特徴を概観してみる!
インドの紅茶の生産地には以下の6つがあります。
- ダージリン
- シッキム
- ドアーズ
- アッサム
- テライ
- ニルギリ
以下順次それぞれの産地と紅茶の味等の傾向、クオリティーシーズンについて補足していきます。
なお、それぞれの紅茶の味等に関して香りやコク等を紅茶の大事典を参考に数値化しています。
・ダージリン
ダージリンはネパール語で「雷」の意。
1835年にイギリスがシッキム王国からこの地を譲渡されて、リゾート地として開発され始めたそうな。
そして1840年に、開発責任者として赴任したイギリス人外科医のキャンベル博士が茶栽培に取り組んで成功した事からダージリンでの茶栽培の歴史が始まったといいます。
ダージリンの地理的条件
ダージリンの地理的条件については下表のとおり。
ダージリンの地理的条件 | |
地理 | インド北東の標高3,000m以上の山々が入り組んでいるヒマラヤの山麓に位置 |
気候 | ひえびえとしてすずしい。 朝晩の寒暖差が夏季除いて摂氏10度ほどで、冬季の最低気温はほぼ0度をしたまわらず降雪量が少ない。 6~9月は雨季、11~2月はしばしば水不足。 |
土壌 | おおむね酸性、土壌がリンや窒素を豊富に含み紅茶栽培に適している。 |
紅茶のクオリティーシーズンと味等の傾向
ダージリンは「紅茶のシャンパン」等と言われたりします。
味等の全体的な傾向については、フルーティな香りに 爽快感ある引き締まった渋み、深いコクがあるといった感じです。
そして、ダージリンのクオリティーシーズンにおける茶葉の特徴等をまとめると以下の通り。
ダージリンのクオリティ-シーズン | 茶葉の色や香り等の特徴 |
3月中旬~4月中旬(ファーストフラッシュ) | 緑茶とみまがうほどの緑色、ないし暗褐色の茶葉。茶液は黄~薄いオレンジ色。若々しい香り |
5~6月(セカンドフラッシュ) | 茶葉は若干緑色を含んだ茶褐色。水色は明るい橙色。この時期の卓越した香りに「マスカテルフレーバー」というものがある。 |
10~11月(オータムナル) | 茶葉の色は暗褐色。水色は赤みを帯びた橙色。香味は穏やか。 |
※製法はオーソドックス製法。
また、各シーズンでの味等を5を最高として数値化すると以下の様になります。
クオリティーズン | 香り | コク | 水色の濃さ | 渋み |
ファーストフラッシュ | 5 | 3 | 1 | 3 |
セカンドフラシュ | 5 | 3 | 2 | 4 |
オータムナル | 4 | 3 | 3 | 3 |
ダージリンの茶園については以下参照。
・シッキム
シッキムの地理的条件
シッキムの地理的条件については下表のとおり。
ドアーズの地理的条件 | |
地理 | ヒマラヤ山脈に囲まれた南麓に位置し、ネパールとブータンの間にある。 |
気候 | 北部が寒帯で南部が亜熱帯に属する。6~8月はモンスーン(季節風)が訪れるものの最高気温が摂氏28度を上回ることはほぼない。 |
土壌 | 土地に岩石が多く農耕に不向き。土地の3分の一が森林におおわれている。農耕は南部で行われている。 |
紅茶のクオリティーシーズンと味等の傾向
収穫時期は3~11月。
茶葉の外観は季節により若干の変化はあるものの、緑色の混ざった黒褐色で水色はもつものも薄い橙色。
香りは好ましい花香り。
味は渋みは強いがマイルドで飲みやすい。
※製法はオーソドックス製法。
また、シッキムのCTC茶の味等を5を最高として数値化すると以下の様になります。
香り | コク | 水色の濃さ | 渋み | |
シッキムOP( オレンジペコ) | 4 | 2 | 2 | 2 |
※オレンジペコは茶葉の大きさのこと。
・ドアーズ
1865年に、それまでブータン王国支配下にあったドアーズはイギリスに併合され、その後ブータンとイギリスとの争いが起こり東西に分断された歴史があります。
なお、茶産業はイギリス支配下にあって19世紀後半に起こったとか。
ドアーズの地理的条件
ドアーズの地理的条件については下表のとおり。
ドアーズの地理的条件 | |
地理 | 北東インド、東ヒマラヤのふもとに位置する。海抜90~1750mの平原から丘陵地帯をなす。 |
気候 | 年間平均降水量3500mmと降水量が多い。モンスーンは5月中頃~9月末まで。冬の冷え込みは強い。夏は比較的過ごしやすいが短い。 |
土壌 | しばしば川の氾濫に見舞われるが、それゆえに豊かな土壌である。 |
紅茶のクオリティーシーズンと味等の傾向
収穫時期は3~11月。
茶葉の外観は暗褐色で水色は濃い赤色。
香りと味ともにアッサムCTC茶に酷似。
ただ、味はややマイルド。
※製法はほとんどがCTC製法。
また、ドアーズのCTC茶の味等を5を最高として数値化すると以下の様になります。
香り | コク | 水色の濃さ | 渋み | |
ドアーズCTC | 2 | 4 | 4 | 3 |
・アッサム
現在、アッサムには世界最大の紅茶産出量を誇る農園が多数存在しているといいます。
今でこそこの繁栄ぶりですが、1823年に、イギリス人のロバート=ブルースさんがアッサム種の茶樹を発見した当時は、中国種だけが茶樹と信じられていたので茶と認定されませんでした。
しかし1838年にアッサム種がロンドンのオークションにて評判をえると、1839年にイギリス人は製茶事業に乗り出してアッサムカンパニーを設立。
その後、大農園経営方式のプランテーションが出来上がったといいます。
アッサムの地理的条件
アッサムの地理的条件については下表のとおり。
アッサム州の地理的条件 | |
地理 | ヒマラヤ山脈や南から東にかけてパトカイ山脈に囲まれている。 |
気候 | 高温多湿で年間降雨量2000~3000mm。3~6月の気温は摂氏36~38度にもなる。6~8月に雨季から短い秋で10月末~2月が冬期。 |
土壌 | 肥沃な台地。 |
紅茶のクオリティーシーズンと味等の傾向
3~4月がファーストフラッシュ、5~6月がセカンドフラッシュ、7~9月がモンスーンティー、10~11月がオータムナル、冬季は休眠。
アッサムの種類 | 茶葉の色や香り等の特徴 |
アッサムOP | 茶葉は黒みを帯びた茶褐色。水色は濃い透明感がある赤色。香味は比較的穏やか。セカンドフラッシュの最良品においては、モルティ―フレイバーという農耕であまい味わいを持つものがある。 |
アッサムBOP | 茶葉の外観は黒みを帯びた茶褐色。水色は透明感がる赤褐色。香味は深く発酵しコクがある感じ。セカンドフラッシュの香味が特に濃厚。 |
アッサムCTC | 一般的に茶葉の外観は黒褐色。水色は赤褐色。強い渋みはなく充実したコク等濃厚な味わい。ティーバッグの原料としては不可欠な存在。 |
※製法はほぼCTC製法。
上記紅茶のそれぞれについて味等を5を最高として数値化すると以下の様になります。
香り | コク | 水色の濃さ | 渋み | |
アッサムOP | 4 | 5 | 4 | 3 |
アッサムBOP | 4 | 5 | 4 | 3 |
アッサムCTC | 3 | 4 | 5 | 3 |
アッサムの茶園については以下参照。
・テライ
テライの地理的条件
テライの地理的条件については下表のとおり。
テライの地理的条件 | |
地理 | インド北東部、ヒマラヤ山麓の南側に位置する平原。 |
気候 | 季節は夏、6~9月のモンスーン期、冬に大別される。夏の気温は35度まで上昇、冬は2度くらいに低下。年間平均気温は14~26度で茶栽培に適した気候。 |
土壌 | モンスーン期にしばしば川の氾濫に見舞われる。土壌が多くの砂礫によって占められ多湿。 |
紅茶のクオリティーシーズンと味等の傾向
収穫時期は3~11月。
茶葉の外観は暗褐色で水色はやや濃い赤色。
香りと味ともにマイルド。
雨季を挟んだ春と秋に比較的品質の高いものが得られ、中にはダージリンに近い香りをもつものもある。
※製法はほぼCTC製法。
また、テライのCTC茶の味等を5を最高として数値化すると以下の様になります。
香り | コク | 水色の濃さ | 渋み | |
テライCTC | 3 | 4 | 4 | 3 |
・ニルギリ
ニルギリは「青い山」の意。
その呼称の由来に関しては、「青いもやに包まれていたから」とか「斜面に青みがかった花が咲いていたから」等といった様々な言い伝えがあるそうですがはっきりしていないといいます。
紅茶栽の導入は、ダージリンでの栽培が成功したのちの19世紀後半ごろ。
ニルギリの地理的条件
ニルギリの地理的条件については下表のとおり。
ニルギリの地理的条件 | |
地理 | 南インドのタミール・ナドゥ州に位置する。 |
気候 | 日中の日差しは強烈。年間の降雨量は1920㎜、下記最高気温25度で最低気温10度。冬でも最高気温が20度、最低でも0度であり年間通して快適。 |
土壌 |
紅茶のクオリティーシーズンと味等の傾向
収穫時期は通年。
最も生産量の多いベストシーズンは4~5月、9~12月。
クオリティーシーズンは西側傾斜で1~2月、東側で8~9月。
茶葉の外観は明るい褐色で水色は明るい鮮紅色。
香りはスッキリ癖がない。
味は強い渋みがなく飲みやすい。
※製法はほとんどがCTC製法。
また、ニルギリのCTC茶の味等を5を最高として数値化すると以下の様になります。
香り | コク | 水色の濃さ | 渋み | |
ニルギリBOP | 4 | 3 | 4 | 3 |
※BOPはブロークンオレンジペコの略。これも茶葉の大きさの事。
おわりに
この記事は「インド紅茶の種類と歴史について少し詳しく突っ込んでみよう。」と題しておおくりしました。
今回、インド紅茶の産地や味、クオリティーシーズンを一気に概観してみたわけですが、まあ結構大変ですねえ、、、。
もし、これらの情報をいちいち覚えていたらきりがないって感じですわな。
まあ、当然のことですが別に覚える必要なんかないので、こういった基準は自分にあった紅茶を選んだり何か新しい紅茶を探す際の参考として利用するのが正しいです。
勉強なんかではないので、楽しんでいきたいものですな。
味などが気にいりそうな紅茶があったら探して飲んでみるといいでしょう。
では!
紅茶ランキング